病棟から訪問看護へ……転職を決めた理由新卒から14年間、神経難病の病棟で看護師として勤務していました。そこでは、呼吸器をつけている方や寝たきりの方が多く、患者さんの多くが「家に帰りたい」と願っていました。でも、病状や医療体制の関係で、それが叶わないことがほとんどでした。特にコロナ禍では、家族との面会すら制限され、「ここにいたくない」「いっそ殺してくれ」とまで言われたこともありました。病院は安心できる場所であるべきなのに、患者さんがそう思えない状況になっていることがつらかったですね。そんな経験を重ねる中で、「病院ではなく、家で過ごすという選択を支えたい」と思うようになり、訪問看護に興味を持ちました。ちょうどプライベートの都合で地元の高知に戻るタイミングだったこともあり、えん訪問看護への転職を決めました。訪問看護は未知の世界。転職して感じたギャップと成長訪問看護は未経験だったので、不安もありましたが、それ以上にチャレンジしたいという気持ちが強かったです。しかも、えん訪問看護の高知瀬戸店はちょうど立ち上げのタイミングで、管理者・リハビリリーダー・常勤の私の3人だけでのスタートでした。病院と違い、利用者さんのご自宅に訪問する仕事。訪問の流れも営業活動も未経験だったので、最初は戸惑いました。研修で経験豊富な管理者に同行し、言葉遣いや対応の仕方を学びながら、自分に足りない部分を実感しました。訪問先での接遇や営業活動など、病棟では経験できなかったことばかりでしたが、少しずつ「利用者さんにどう寄り添えばいいのか」を学び、訪問看護のやり方を習得していきました。また、地元とはいえ、長年離れていたので道が分からず、訪問のたびに迷うこともありました。Googleマップの使い方やピンの付け方を教えてもらい、ナビを活用しながら訪問することで少しずつ慣れていきましたね。えん訪問看護の魅力はチームワークにあり!支え合う環境とはえん訪問看護では、看護師だけでなく、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の方々と連携して、チームで利用者さんを支えています。さまざまな側面からアプローチできるのは、訪問看護ならではの強みですね。また、えん訪問看護には「住み続けるという選択を支援する」という理念があり、それに共感しました。訪問看護だからこそ、「病院ではなく家で過ごしたい」という利用者さんの想いに寄り添うことができます。病院勤務のときは「〇〇病院の看護師さん」としか覚えられませんでしたが、訪問看護では「えんの味本さん」と名前で呼んでもらえることが増えました。これは、訪問看護ならではの喜びですね。さらに、えん訪問看護の社風として「やりたい看護」を後押ししてくれる環境があります。管理者に相談すると、できる限り実現できるようにサポートしてくれるので、自分の理想の看護に近づくことができると感じています。「あなたが来てくれてよかった」訪問看護だからこそ味わえるやりがい訪問看護の仕事で最もやりがいを感じるのは、やはり利用者さんやご家族からの感謝の言葉です。「あなたが来てくれて本当に助かった」「また味本さんにお願いしたい」と言われると、自分の存在が誰かの支えになっていると実感できます。特に、言葉を発するのが難しい利用者さんに対して、ちょっとした工夫をしながらケアをすることで、より快適に過ごしてもらえたときに大きなやりがいを感じます。例えば、清拭の際、タオルを何度も使っていると冷たくなってしまいますが、温かいタオルを2枚用意して交互に使うことで、最後まで心地よくケアできるようにしています。こうした細やかなケアは、訪問看護だからこそ実践しやすいと感じています。訪問看護の未来と挑戦——リーダーとしての成長と目指す姿現在、看護のリーダーとして業務を担当していますが、訪問看護では判断力が求められる場面が多くあります。経験を積み、知識を深めることで、自信を持って決断できるようになりたいですね。また、私だけでなく、新人スタッフが安心して働けるよう、教育体制の強化にも力を入れていきたいと思っています。えん訪問看護のチーム全体として、看護とリハビリの質をさらに向上させることを目標にしています。訪問看護は、一人ひとりが責任を持つ仕事ですが、チームとして支え合いながら成長していける環境を作っていきたいです。「興味があるなら一歩踏み出してほしい」訪問看護を目指す人へのメッセージ訪問看護に興味があるけれど、不安で踏み出せない方は多いと思います。でも、不安があるのは当たり前ですし、訪問看護は決して一人で悩む仕事ではありません。チームで支え合いながら学べる環境があります。訪問看護では、さまざまな疾患や症例に対応するので、看護師としてのスキルアップにもつながります。また、利用者さんやご家族と深く関わることができるので、やりがいも大きいです。不安なことがあれば、一緒に解決していける環境があるので、まずは一歩踏み出してみてほしいですね。訪問看護は「病院ではできない看護」ができる仕事です。患者さんの「家で過ごしたい」という願いを叶えるために、一緒に働く仲間をお待ちしています!